自治会が存続要請/大神小中学校
市教委、「廃校」の方針示す
大神小中学校の廃校問題で、大神自治会の友利行雄会長が1日午前、宮古島市教育委員会に川上哲也教育長を訪ね、学校存続を求める要請文と50人分の署名用紙を提出した。同校で通学を希望する児童がいることを訴えて存続を求めたが、川上教育長は「声は受け止めるが、一人だけの教育というのはあまり良くない」と話し、存続要請には応じられない考えを示した。予定通り市議会12月定例会に廃校に関する条例改正案を提出する。
要請の席上、友利会長は「存続が厳しいことは分かるが、1%でも可能性がある限り要請したい」と存続を求めた。大神島島内だけでなく、市内や沖縄本島にも存続を求める声は多いと主張した。
川上教育長は「存続を求める皆さんの気持ちは分かる」としながらも「教育委員会としては予定通りやっていきたい」と述べ、廃校手続きを進める考えを示した。一人だけの教育は「良くない」とした上で、協調性や人間形成の面で問題があることを指摘した。
友利会長は「教育委員会の皆さんがじっくり検討した結果であるならば致し方ない」としながらも、廃校の決定が市議会の可決であることを踏まえて「希望は捨てられない」などと話した。
同校の廃校については過去2度の教育懇談会において、教育委員会、住民ともに「廃校はやむを得ない」とする一定の方向性を確認していた。しかし10月下旬、大神出身者から子ども一人を登校させたいとする話を受けて自治会で再協議。この結果、学校存続を求める方針を確立した。