子牛引っ張り競り体験/農家民泊で畜産学ぶ
本土高校生が大感激
宮古島を修学旅行で訪れている大阪府立茨田高校の生徒たちが9日、肉用牛競りが行われているJAおきなわ宮古家畜市場を見学した。生産農家が手塩にかけて育てた牛が競りにかけられる様子をじかに見るなどして農家民泊を満喫した。
始めはこわごわだった生徒たちも、慣れてくると子牛を引っ張る役目を自ら引き受けるなど積極的。村田知加さん、鎌田美寿紀さん、佐藤彩乃さん(いずれも2年生)は「牛を近くで見るのも綱を引くのも初めて。売られて行くのはかわいそう。でも素晴らしい経験になった。感激です。大阪に帰ったら家族や友だちに報告したい」と笑顔だった。
牛の鳴き声に「キャー」と声を上げたり、前足を踏ん張って動こうとしない牛を「ほらほら」となだめながら綱を引っ張ったりして大奮闘。民泊を受け入れた野崎達男さん(63)は「畜産農家の事を少しでも分かってもらえればうれしい。良い体験になったのでは」と話した。
この日、上場した雄雌の2頭はそれぞれ43万円、33万円の高値が付き野崎さんは大喜び。妻の幸子さん(63)は「3人のおかげで高く売れた。夕食は牛肉のすき焼きで一緒にお祝いしたい」と笑顔だった。