前年比320円下げ/11年産キビ
交付金トン1万6000円
農林水産省は17日、再来年収穫する2011年産サトウキビのトン当たり交付金を1万6000円に決定したと発表した。現行の1万6320より、320円下げた。廃止が懸念されていた基準糖度帯は、維持した。
糖度帯は現行の「13・1~14・3度」から「13・2~14・5度」に引き上げた。糖度が1度上下するごとに、100円加減される。
農水省の試算によると、基準帯中間13・8度のトン当たり農家手取り額は、砂糖の国際相場が上昇しているため、前年とほぼ同水準の2万1412円(交付金1万6000円、原料代5412円)になるという。
07年産以降据え置かれた交付金は、今回初めて改正された。
農水省は当初①交付金を1万5860に引き下げ②基準糖度帯を廃止し、基準糖度14・5度を新設-などの案を示していた。
生産者側は基準糖度帯が廃止された場合は、台風の影響による低糖度の年に交付金を下げ、経営の不安定を招くと反発。
17日の民主党農林水産部門会議で、基準糖度帯を維持することで決着した。
交付金の財源には、輸入糖に課す調整金などが充てられている。今回、砂糖の国際相場上昇を背景に引き下げられた。