ふるさと百選に4団体
狩俣の追い込み漁など
県宮古農林水産振興センターの砂川正幸所長は20日、県宮古合同庁舎で会見し、宮古関係の2010年度「沖縄、ふるさと百選」・「沖縄県農林漁業賞」の結果を発表した。百選の生産部門で狩俣追い込み漁「友利組」など3地域団体、交流部門で1地域団体の計4地域団体が認定された。農林漁業賞では農産業部門で川満長英さんなど4件の受賞者が決まった。認定交付式・授賞式は、2月5日に那覇市奥武山総合運動公園で開催される「おきなわ花と食のフェスティバル2011」で行われる。
百選は、農山漁村の活性化を図る一助として、農山漁村に関わりを持ち、地域が誇れる魅力ある地域団体を認定するもの。
認定された団体は、生産部門で狩俣追い込み漁「友利組」(友利哲雄代表)、JAおきなわ宮古地区とうがん専門部会上野支部(山口修支部長)、多良間村山羊生産組合(諸見里朝仁代表)、交流部門で比嘉民俗芸能保存会(大城博紀代表)。
一方、地域農林漁業の発展に貢献した団体・個人に贈られる農林漁業賞受賞者では、農産部門で川満長英さん、畜産部門で宮古和牛ヘルパー利用組合(伊波廣次朗代表)、農山漁村地域活性化部門で砂川ヒデさんとティダファームたらま(多良間伸也代表)。
地域団体別の活動は、「友利組」は、狩俣中学校の漁業体験学習やウミガメ放流体験など実施。上野支部は、とうがんの日のキャンペーンやおきなわ花と食のフェスティバル2007年の野菜品評出品で金・銀・銅賞を受賞。
山羊生産組合は、ヤギ肉を東京のホテルに出荷する一方、多良間一周マラソンにヤギ汁を提供。2010年には第1回多良間ピンダアース大会を開催した。芸能保存会は、毎年比嘉集落の旧二十日正月には、伝統の獅子舞を披露。またトライアスロン宮古島大会では、勇壮な獅子舞で盛り上げるなど多岐にわたる活動を展開している。
一方、農林漁業賞の川満さんはサトウキビ生産農家。第34回県さとうきび競作会では農林水産大臣賞を受賞。上野地区さとうきび生産組合長としても活躍している。ヘルパー利用組合は、肉用牛農家の高齢化や担い手不足による労働力不足を補完する重要な役割を担っている。現在、肉用牛農家1205戸のうち、1195戸が参加。
砂川さんは、トウガンを生産。トウガンの新しいメニューを地域に紹介するなど、地域活性化に貢献。ティダファームたらまは、カボチャやピーマン、ゴーヤーなどを生産。「がんずう野菜」として、オリジナルブランドを確立するなど、地産地消に積極的に取り組んでいる。加工施設で新たな雇用を図り、加工野菜の供給を地元農家に委託し、地域活性化に寄与している。
前年度までの宮古関係の百選認定は、集落部門4地域(島尻、塩川・仲筋、新里、佐良浜)、生産部門3地域(来間地区、まてぃだ野菜生産組合、宮古和牛改良組合婦人部)、交流部門1地域(ぐすくべさるかの会)の計8地域。一方、農林漁業賞受賞は20件。