鳥インフル 消石灰配布始まる
宮古家保「島内侵入の防止を」
国内で発生が相次いでいる高病原性鳥インフルエンザの侵入を防止する消石灰配布が3日、宮古家畜保健衛生所で始まった。
宮古地区の対象農家は多良間村を含めて78戸。同所では「消石灰による消毒と野鳥の侵入を防止する防鳥ネットで鳥インフルエンザの侵入を防いでほしい」としており、鳥インフルエンザに関する理解と協力を呼び掛けている。
消石灰の配布は県が緊急的な侵入防止策として全県で実施。1袋20㌔の消石灰を1000羽以上の飼養農家には50袋、100~1000羽は10袋、100羽以下の農家には1袋を無料で配布する。
宮古地区の対象農家は宮古島市で71戸、多良間村は7戸。その多くが100羽以下の飼養数となっている。
同所では消石灰の使用方法として▽鶏舎などの周囲に幅2㍍以上散布▽敷地境目の部分に幅2㍍以上散布▽農場入り口に散布―と説明している。
そのほか①網目が2㌢以下の防鳥ネットの設置②関係者以外の立ち入り制限③踏み込み消毒槽の設置―を求めた。
同所の慶留間智厚所長は「東南アジアへの旅行の場合は鶏舎に近付かないようにお願いしたい。また、鶏の異常な死亡例などを確認した場合は直ちに家畜保健衛生所まで連絡してほしい」と話した。
鳥インフルエンザは昨年月から発生確認が相次いでいる。島根を皮切りに宮崎、鹿児島、愛知、大分で確認され、3日現在の確認件数は11例。
鳥インフルエンザ 鶏や七面鳥などの家禽類がA型インフルエンザウイルスに感染して起きる病気。検出されたウイルスがH5型やH7型の場合などは高病原性とされ、家畜伝染病予防法により発生養鶏場の鶏すべてを殺処分することや半径5~30㌔の区域内で鶏や鶏卵の移動が21日間以上禁じられる。鶏の感染症状としては▽とさかの壊死・出血▽脚部の皮下出血▽元気がなくうずくまる―などが挙げられる。人が鶏肉や卵を食べて感染した報告例はない。