大神島にカート寄贈/名古屋市の長尾さん
坂道の上り下り楽に
愛知県名古屋市にある長尾重機の長尾竜二代表が16日、大神島自治会(友利行雄会長)にカート1台を寄贈した。住民らは、急な斜面の道路を上り下りする際の生活の足になるとして、喜びに沸いていた。島には公道はなく、すべて私道であることから、カートの車両登録は不要となっている。
大神島は、宮古本島の島尻漁港から北東約4㌔に位置する。三角状の島で、周囲2・7㌔。最高標高74・5㍍、中腹に集落があり、世帯数17戸、人口28人。住民の平均年齢は約80歳という。
長尾代表は、伊良部の下地島にあるホテルてぃだの郷(猪子立子代表)の宿泊客でつくる島照会(猪子立子会長)の会員。過去に大神島に訪れ時に「住民はカートがないと、大変な生活になる」と思い立った。
それでカートを購入。大神島の住民に荷物が運びやすいように荷台を設置した。この日は、長尾代表ら25人の親子連れらが参加した。
贈呈式で、長尾代表は「現在あるカートはたびたび故障が起こり、生活の足に支障を来していると聞いている。良いタイミングでカートが見つかったので買い入れた。有効に活用してください」と述べた。
友利会長は「大神島は離島の中の離島。高齢化が進み、お年寄りが急な坂道を上り下りするは大変。心のこもったカートの寄贈は有り難い。大切に安全に活用したい」と感謝の意を表した。
参加した伊佐ツルさん(81)は「すごくうれしい。カートは生活の足。私たちの送り迎えに活用されるので、全住民が元気になる」と語った。
この後、参加者らは、大神島離島振興コミュニティセンターで交流を深めた。祝いの弁当を広げ、美味しそうに舌鼓を打っていた。