警報、注意報解除/宮古島地方・津波
市、警戒本部・態勢を廃止
11日に起きた東北地方太平洋沖地震で宮古島地方気象台は12日午後1時50分、宮古島地方の津波警報を解除し、注意報に切り替えた。これを受け、市は同日午後1時55分、沿岸部などの住民への避難勧告を21時間ぶりに解除。また、同日午後8時20分に津波注意報が解除されたことから平良庁舎内に設置していた災害警戒本部および警戒準備態勢をそれぞれ廃止した。
市防災危機管理係によると、平良狩俣地区で養殖モズクの網が流されるなど、津波の影響とみられる被害が報告されたが人的被害はない。
津波警報を受け、沿岸部などの住民に避難勧告が出されたことで、海に近い場所での催しなどが延期や中止になった。
宮古島地方気象台によると、津波は11日午後7時34分に平良港で観測された70㌢が最大だった。
避難勧告 災害全般にわたり居住者などに自主的な避難を促す。一方、避難指示は、危険が目前に迫っている時に行う。勧告よりも拘束力が強い。両方とも市長が出す。
東京直行、那覇行き2便欠航/空の便
東北地方太平洋沖地震で、宮古空港を発着する空の便の一部が乱れた。地震発生の11日は午後7時50分発の宮古-羽田、12日は午前10時55分発の宮古-那覇の計2便がそれぞれ欠航した。いずれも日本トランスオーシャン航空(JTA)の利用客で216人の足に影響が出た。JTAは12日午後に臨時便1便を出して対応した。
11日の東京直行便の利用客66人の一部は那覇まで移動したが、多くが12日の便に乗り替えた。地元利用客の中には東京行きを取り止める人もいた。
同便の欠航が12日の宮古-那覇線の機材調整にも影響し、同日午前10時55分の便が欠航となった。JTAは午後0時50分に臨時便を飛ばして足止めされた利用客に対応した。
12日の宮古空港には観光客を中心に不安げな表情を浮かべる利用客が目立った。10日から宮古観光で来島していた東京からのツアー客は11日、東京の家族や友人と連絡が取れない状況に苛立ちながらテレビの地震報道に見入っていたという。
東京都内に住む60代の女性は「まさかここまですごい地震になるなんて」と落胆。「昨夜はまるで生きた心地がしなかった。心配だから東京に何度も電話するけどつながらなくて不安な夜だった」などと振り返った。