「宮古島記事仕次」など発刊/砂川玄正さん
宮古の歴史・文化入門書に
市文化財審議会長の砂川玄正さん(61)がこのほど「講座用教本 宮古島記事仕次」と「講座用教本 御嶽由来記 雍正旧記 宮古嶋記事」の2冊を発刊した。2冊とも原本複写・翻刻を併記しており、宮古の近世期(1609~1878年)の歴史・文化の入門書として貴重な資料といえそうだ。
砂川さんは昨年3月、市職員を定年退職した。地元の歴史文化ガイドの会と宮古史研究同好会から要望を受け、講座資料として発刊した。
同仕次(1748年)は▽嶋始神託▽目黒盛七兄弟と戦ふ事▽伊良部島下地といふ村洪濤にひかれし事-などを収録。118㌻。
一方、同由来記(1705~7年)の「嶋中祭祀の事」では▽2月中ニ麦初祭の事▽四月中ニ米粟初祭の事▽五六月甲午日、節祝の事▽十月中火用心たかへの事-などが記されている。また宮古の神女職の最高位の大安母が首里王府で行う叙任儀式を掲載。43頁。
また同旧記(1727年)では伊良部の比屋地御嶽や嵩平御嶽などの神名や由来などのほかに、1500年に起こった「八重山のオヤケアカハチの乱」で参加した各地の代表人物が記されている。54㌻。
同記事(1752年)では▽久貝村開基由来之事▽来間村立始候由来の事▽池間村おな崎の仲泊と申者、地舩通事役之時、旅行のあやこ相始メ候由来の事▽八重山嶋の内平久保村への多良間田と有之候由来の事-などが収録されている。20㌻。
2冊ともA4版。問い合わせ先は、砂川玄正さん(電話080・2715・9777)へ。