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社会・全般
心の母乳たっぷりと 結成10年の歩み/「おはなしサークル おっぱい」
年内に記念誌発行も
おっぱいは母乳、乳幼児が成長するのに欠かせない大切な栄養素。本とのふれあい、読み聞かせ、人形劇などを心の母乳として活動してきた「おはなしサークル・おっぱい」(砂川美智子会長)。宮古島市城辺図書館を拠点に現在会員は22人。中学生から母親たちまで幅広い年齢層の会員が和気あいあいと地域の子どもたちとふれ合う。3月20日、市城辺図書館で「10周年記念公演」が行われ、多くの親子が会場を訪れ、人形劇や素ばなしなどを楽しんだ。
発足は2001年4月、城辺図書館が読み聞かせなどのボランティア講座を開講したことから、地域の関心が高まっていった。初代会長でもある砂川さんは当時、旧城辺町の職員で、講座の呼びかけに参加したことから関わることになった。「そのころ流行った『おっぱい山音頭』を人形劇のBGMに使った。地域にちなんだ名前を付けようということで『おっぱい』の声があがり、数人の勢いで決まったが、正直最初は抵抗があった。今では定着して素敵な名前だと誇りにさえ思う」と笑う。
当時、図書館長だった狩俣ひろ子さんは「そのころ平良図書館では毎週おはなし玉手箱があり、学校では母親たちの読み聞かせの会が盛んだった。城辺図書館は特に目立った活動がないなか、子どもたちに図書館を身近に感じてもらおうと、ボランティア講座を開いた。その後、母親たちに呼びかけて会を立ち上げ、先輩の「んまだいしょう」や「玉手箱」の皆さんに人形作りやぺープサートなどを指導してもらった。今でも、発足当初の会員が多く、それぞれの役割でがんばっている」とチームワークの良さをアピールする。
活動内容は、城辺図書館で月1回行われる「おはなしの会」、夏休みに地域の子ども会を訪ねたおはなしキャラバン、学校公演、読書月間や公民館祭りなどでの公演など、1年を通して定期的な流れが組まれている。砂川会長は「キャラバンでは子供たちに、また来てねとか、今度またいつ来る?と言われると、がんばらなきゃと元気が出る」と話す。
結成10年の記念公演では、「ドレミの歌」のぺープサート、はらぺこあおむし、「じゅげむ」の素ばなし、「3匹のこぶた」の人形劇、「ヘンゼルとグレーテル」のブラックシアターなどを披露、会場の親子を楽しませた。今年は節目に記念誌を作ろうという動きもあり、年内には平安英子さんを中心に発行される予定だ。
会の人気者/ベトナム出身のフォンさん
昨年1月に母親の友利マイさんを頼って城辺中学校に転校してきたフォンさん。4月から2年生になる。昨年8月から「おっぱいの会」に入り、一緒に活動する。最初、日本語がまったく話せなかったフォンさんだが、友人らと図書館に通ううち、サークル活動を知り入会した。「最初、読み聞かせでかたことの日本語や、間違ったことばに、会場の子供たちからからかわれた。それで、がんばって日本語の勉強をした」と笑う。
読み聞かせを楽しみながら日本語を学んだフォンさんの1年末の通信簿は、5や4が並んだ。「社会や歴史が難しいので、そこに力を入れ高校入試に臨みたい。将来は英語の教師になる」と意欲満々。会の人気者フォンさんは、部活ではバドミントン部に入り、友だちを増やしている。
メンバー
砂川美智子(会長)・西尾尚美(副会長)・竹井朋子(事務局)・新垣則子・狩俣幸枝・狩俣ひろ子・下地多津子・下地美恵子・砂川澄子・砂川多夢・砂川幼子・田名加代子・友利フォン・荷川取礼子・平田悦子・平安英子・平安希歩・松川久美子・宮国ひろ子・久貝偉久恵・新里文子・赤嶺友紀。