11/24
2024
Sun
旧暦:10月24日 先負 壬 

Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /home/cnet01/www/miyakomainichi/wp-content/themes/miyako-mainichi2021/single.php on line 90
社会・全般
2011年4月27日(水)23:00

「映画 一粒の種」は観ましたか?/池城 かおり

 ペン遊ペン楽2011.4.28


 先日、映画を観てきました。今年の沖縄国際映画祭に出品された宮古島発信のドキュメント映画「一粒の種」。本島で開催の映画祭に行くことはできなかったので、宮古島での上映を心待ちにしていました。この「いのちのうた」が生まれた経緯はここで申し上げるまでもなく、すでに多くの方がご存知だと思います。それでも、今この映画を、大合唱の奇跡をフィルムに残したことの意味をそれぞれの方が強く思うに違いありません。私個人が思いを巡らしたことを書いてみます。


 この大合唱が撮影されたのは2月5日でした。ちょうど、本土から友人たちを迎えていて、こんなイベントがあるのですよ、と紹介していたので日付を覚えています。そして約ひと月後の3月11日、東日本大震災が起きました。さらにひと月が経ちました。いまだ行方不明者は1万を超える人数です。度重なる余震に心を砕かれながらも、社会は復興へと歩みを急いでいます。

 インターネットで見つけた記事で、復興の気運の高まりに「取り残された」感情をもつ人々が少なからずいらっしゃることを知りました。復興とは何をもって言えるのか、そういえば私自身よく分かりません。瓦礫を取り除き、電気やガスや水が通り、新しく家を建て直すことは復興の一面でしかないのでしょう。そういったインフラが戻ることがどれだけ安堵をもたらし、気持ちを支えてくれるのかということは理解しやすいことです。

 怖い思いをしていない私は、当事者の気持ちに寄り添えるような想像を働かせることができません。しかし映画を観て確信したのは、この歌が必ず、これまでよりもっと多くの人たちの心を受け止めてくれるということです。なだめるでも無く、癒やすのでも無く。被災地も、そうでない場所の人たちも。そういった普遍性が、この歌には存在します。それは私が思いついたのではなく、映画の最後におばあが言っている言葉にあります。

 声高に「この歌をもっと広げよう」などと、私の小さな声で訴えるまでもなく、この歌は必要な方々へ届けられることでしょう。一粒の種になりたい、と願った思いは詩になり、歌になり、本になりました。そしてあらためて、宮古島から「映画」として発信されたことをとても誇らしく思っています。5月2日まで上映だそうです。たくさんの方とこの気持ちを共にできると期待しています。
(図書館ボランティア)


記事の全文をお読みになりたい方は、宮古毎日新聞電子版のご購読をお勧めします。
まずは2週間、無料でお試しください。

無料試読お申込み

すでに購読中の方はログイン

カテゴリー一覧

観光関係

2024年11月22日(金)9:00
9:00

宿泊税、県民にも課税へ

県検討委、税率2%で上限設定   【那覇支社】宿泊税の導入に向けた第3回観光目的税の導入施行に関する検討委員会が20日、県庁で開催され、税率2%で上限を2000円とし、県民にも課税する方針を確認した。離島住民が観光目的でなく宿泊するケースについては、…

2024年11月21日(木)9:00
9:00

宮古島北部の魅力PRへ

ローカル体験提供プログラム きょうからサービス開始/沖縄トヨタなど   沖縄トヨタ自動車(本社浦添市、野原朝昌代表)はこのほど、観光庁の「地域観光新発見事業」に採択されたことを受け、トヨタ・コニック・プロ(本社東京、山下義行社長)と宮古島観光協会(吉…

ID登録でパソコン、タブレット、スマートフォンでお手軽に!