「手作りはおいしいね」昔の製法で豆腐づくり
親子で臼や海水使い
宮古島市社会福祉協議会城辺支所で1日、豆腐作りが行われた。親子連れや地域の人たちが大勢参加し、大豆を石臼でひいたり、木綿の袋でこしたりと昔ながらの製法を体験した。先人の知恵や自然の素材がいっぱい詰まった豆腐は、親子で一緒にその場で試食。「やっぱり手作りはおいしいね」と会話を弾ませた。
この催しは、世代間および親子の触れ合いを深めるとともに、子どもたちが明るく伸び伸びと育つ環境づくりを目的に毎年実施している。
子どもたちは石臼や大鍋、まき、海水など、豆腐づくりには欠かせない道具や材料を使って、昔ながらの製法にチャレンジ。一方でミキサーも使い、手間暇掛けた昔の調理法との違いも学んだ。
こした汁を鍋に入れて炊き、表面に出てきたあくを取り除いた後、近くの海からくみ上げた海水を数回に分けて振り掛けると完成。調味料を一切使わずに出来上がった豆腐は、熱いうちに「ふぅーふぅー」と息を吹きかけながら親子で味わった。
お母さんと一緒に参加した洲鎌あいさん(5)は「臼をごろごろと回すのがとても面白かった」と笑顔。母親の紀子さん(31)は「豆腐は子どもも大好き。機会があれば家でも作ってみたい」と話した。
指導した城辺民生委員児童委員協議会の砂川美枝子会長は「昔の人たちは苦労して食べ物を作っていたんだということを知ってもらえれば」と話した。