3月末で82・78%/10年度国保税収納率
目標達成に黄信号 前年比では3・42ポイント増
宮古島市の2010年度国民健康保険税(国保税)一般現年度分の3月末現在での収納率は82・78%となり、前年同月比で3・42ポイント増加した。しかし、前年比6・42ポイント増を記録していた2月末時点と比較すると伸び幅は縮小。当初目標としていた収納率%の達成は難しい状況となってきた。市国民健康保険課は今後、県からの調整交付金の満額を受けることのできる86・75%のクリアを最低限の目標として、出納整理期間の5月末まで収納努力を続ける考えを示した。
宮古島市の国保税収納率は08年度が85%台、09年度が84%台と低迷が続いていたことから、同課では休日相談や文書送付など収納率向上への取り組みを強化してきた。その結果、10年度の納期内納付の期限である2月末時点での収納率は前年同月比6・42ポイント増の大幅増を記録した。しかし3月に入りその勢いは減速。前年同月比の収納率増加幅は、3月末現在で3・42ポイントとなり2月末より3・0ポイント減となった。
その要因について同課では、収納率の分母となる調定額が前年度同月と比べ高額になったことと、納期内納付に力を入れて取り組んだことを挙げる。
同課の下地昭雄課長は調定額の変動について「09年度は2月末から3月末にかけ3234万3581円(2・64ポイント)減少したのに対し、10年度は704万1483円(0・64ポイント)の減にとどまった」と説明。分母となる調定額の減少幅が少なくなった分、徴収率も向上しなかったとの考えを示した。
納期内納付に力を入れた反動として、3月分の収納額は前年度と比べ3072万1817円減少する結果となった。下地課長は「払うことのできる多くの人が2月末までに納付した結果、それ以降、収納額が伸びなかったのではないか」と語った。
3月末時点での成果として下地課長は、09年度には2億4168万2168万円あった収納未済額が、10年度には1億8518万8329円にまで圧縮できたことを挙げる。
10年度の収納率が過去3年間の平均を上回れば、市は県から調整交付金の上限額1000万円を受けることができる。宮古島市の過去3年間の平均は86・75%であることから、この達成を最低限の目標として、市は5月末までの出納整理期間も収納率向上へ取り組みを強化する考え。下地課長は「当初目標の89%をクリアしたいが、最低でも86・75%には達したい。目標達成へ加入者の皆さんには理解と協力をお願いしたい」と訴えた。