宗家が至芸披露/島袋光晴 梅の公演
島袋本流紫の会創立55周年記念
島袋本流紫の会創立55周年記念「島袋光晴 梅の公演」(主催・同紫の会琉舞練場)が8日、平良のマティダ市民劇場で行われた。島袋光晴宗家が琉球舞踊の至芸を披露し、大勢の観客を魅了した。宮古では初公演。
サブタイトルは「波平大主道行口説を観る」。この日は「母の日」とあってほとんどの観客は女性で、全員がリラックスした気分で見入っていた。
「かぎやで風」で幕開け。老夫婦に従えた子孫が出演し、格調高い舞を繰り広げた。観客らは、感動した様子で大きな拍手を送っていた。
次いで「四つ竹」「花の紺地」「仲里節」」「浜下り」などが続いた。
同口説は、組踊「忠臣身替の巻」中の玉村の按司の忠臣である波平大主が、人づてに仲間の平安名大主が、主君の若按司を敵方の八重瀬の若司に引き渡したということを聞いた。それが真実か否かを確かめるために、南部大里から勝連の南風原まで出掛ける道行の部分を特出して、一曲にまとめた踊り。
島袋宗家が波平大主を演じ、観客の視線を引き付けた。
最後の演目は「黒島口説」。出演者らは、はつらつとしたはやし言葉で舞った。観客らは、手拍子を打ちながら満喫した。