井戸建設で国際貢献/当時の南小児童79人
ミャンマーに「命の水」/一升瓶集めて資金を調達
昨年3月に南小学校を卒業した子どもたちが、ミャンマーに井戸を建設するという独自のプロジェクトを1年がかりで達成した。平良中の2年生になった子どもたちは小学6年生当時、水不足に悩むミャンマーの人々のために「井戸を建設しよう」と思い立ち、地域の一升瓶を集めて建設費を捻出した。その井戸がこのほど完成したため子どもたちは大喜び。自ら汗を流して取り組んだ国際貢献活動に胸を張った。
当時、プロジェクトに取り組んだのは6年生児童の79人。2009年11月から一升瓶を集めて換金する活動に奮闘し、開始から4カ月半で一升瓶2500本以上を集め金額は目標の10万円に達した。
集めたお金は昨年3月、このプロジェクトの架け橋となったNPO法人アジアチャイルドサポートに建設費用として送金。ミャンマーエーヤワディー管区チャウンス村で井戸の建設工事が始まり、このほど完成した。
井戸は、日々地域の住民が利用する施設として喜ばれているという。アジアチャイルドサポートは南小に「建設された井戸は命の水として地域の皆さまに愛されている」とする感謝状を贈り、子どもたちの活動をたたえた。
これを受け18日、同校で完成報告会が開かれた。当時の担当教諭の国仲千賀子さんが生徒代表の新城海斗君に感謝状を贈呈した。
新城君は「一升瓶集めは苦労したけど井戸ができたのでとてもうれしい。ミャンマーにはいつか行ってみたいと思う」と話した。
「もっと一升瓶を集めたかった」という仲宗根加奈さんは「国際貢献活動はなかなかできないと思うので、小学校のとき活動をして本当に良かった」と笑顔で話した。
国仲さんは「井戸の完成は私自身、とてもうれしい。今回の活動で子どもたちは、自分が苦労して人の役に立てたときの喜びの大きさをしっかり感じていると思う」と話し、活動の意義を強調した。