初年度利用者は延べ596人/市の支援室「ゆい」
発達障害の相談に対応
宮古島市が2010年4月に下地保健福祉センター内に開設した、子どもの発育に関する相談を行う支援室「ゆい」の初年度の利用延べ人数は596人、実人数は112人だったことがこのほど、同所のまとめで分かった。同所の担当者は「育児に悩んでいる人は多い」との感想を示した上で、支援室の積極的な活用を呼び掛ける。
支援室「ゆい」は、市在住の発達障害児(者)や発達過程において悩みを持つ保護者や支援者らを対象に相談や支援、関係機関の紹介などを行っている。
電話や来所による相談のほか、琉球大学が主体となって月に一度、宮古島の幼稚園や小学校で実施している巡回訪問への同行、要請を受けた家庭や学校への訪問相談などを行っている。
1カ月の相談・支援件数は、開所当初の4月は9件だったものの、6月には67件にまで増加。その後も月40~70件の相談が寄せられるようになった。
相談・支援のスタイルとしては電話によるものが最も多く245件と全体の4割を占める。次いで訪問が174件、巡回が118件で、直接の来所は33件にとどまった。
10年度は1人の職員で対応していたが、相談件数が多いことから今年度から3人に増員。発達障害児などの早期支援を実現するため、乳幼児検診時に気になった子どものへの継続支援などに力を入れて取り組む考え。
同所職員は「コミュニケーションがなかなかとれない、順番やルールが守れない、人への関心が薄いなど、子どもの発育について気になることがあれば一人で悩まず、相談をしてほしい」と語った。
利用時間は月曜日から金曜日(祝祭日除く)の午前9時から午後5時まで。問い合わせは電話かファクス(74・7173)またはメール(shienshitsu@city.miyakojima.lg.jp)で同所まで。