ウミガメ交尾の季節/平良地区の海岸
周囲に別のカメも、雌めぐる争い?
7日朝、平良地区の海岸でウミガメが交尾して泳いでいるのを、ウオーキング中の女性が見つけた。雌の背中に乗り、波打ち際まで来たウミガメは、しばらくして沖の方へ向かい見えなくなった。周囲には別の2匹のウミガメも確認され、専門家は「雄が争って雌を追い掛けたため、波打ち際まで逃げてきたのではないか」と話している。
ウミガメの生態に詳しい佐渡山安公さんによると、交尾していた個体はアカウミガメとみられる。雄の甲羅の長さは約70㌢で、雌は雄より一回り大きい。「サンゴ礁近辺で交尾は見られるが、砂浜近くで見られるのは珍しい」と話した。産卵シーズンで7、8月がピークになるという。
NPO法人屋久島うみがめ館代表の大牟田一美さんは「交尾の季節になると一匹の雌をめぐって数匹の雄が争うのはよく見られる。雄はいったん雌の背中に乗るとツメを甲羅に引っかけるのでなかなか離す事ができない」と説明した。この時期はダイバーが雌のウミガメに間違えられ、雄に後から抱きつかれるケースもあるという。
見つけた女性は「最初は流木が浮いていると思った。『バシャ』という音がしたので見ると、大きなウミガメだったのでびっくりした。子ガメが親ガメの背中に乗っていると思った」と話した。