受診率が低下/乳、子宮がん
無料券利用率も大幅減
宮古島市福祉保健部健康増進課によると2010年度の婦人検診で乳がん(マンモグラフィー)と子宮がんの受診率が両方とも前年度を下回り、特に子宮がん検診は2年連続低下、ここ数年上昇していた乳がん検診も前年度比1・6ポイント低下した。さらに、09年度からスタートした女性特有のがん検診推進事業による無料クーポン券の利用率も10年度は対前年度比で大幅に低下。同課では「検診を受けることは現在の自分の体を知ること。健康な生活を送るためにもぜひ、検診を受けてほしい。特に無料クーポン対象者は費用もかからないので積極的に受診してほしい」と呼び掛けた。
無料クーポン券が発行された09年度は乳がん検診の受診率が対前年度比で3・2ポイント大きく伸びて受診率は30%を超えたが、10年度は1・6ポイント低下した。
子宮がん検診の受診率は無料クーポン券の発行で上昇が期待されたが、2年連続で低下している。
この無料クーポン券は、女性特有のがんに対する正しい意識の普及・啓発を目的に導入。国の方針に基づく事業で費用は全額、国と市で負担し、利用者の負担はない。
クーポン券が発行されるのは市に住民登録している女性で、子宮がん検診は4月1日現在で20、25、30、35、40歳、乳がん検診は40、45、50、55、60歳の人が対象。
対象者は、子宮がんの検診料600円と乳がんの検診料1000円が無料となる。
09年度のクーポン券利用率は子宮がんが22・2%(県平均17・8%)、乳がんが22・5%(同19・8%)で両方とも県平均を上回っていた。
しかし、10年度は子宮がんが16・1%、乳がんが16・2%となり、09年度の県平均を下回った。
同課では「女性特有のがんは早期発見しやすく、早めに治療につなげることで治る。しかし、早期のがんは症状が出ないので検診を受けることが大切」と訴えている。
乳がん、子宮がんの集団検診は、10月18日から11月11日まで実施される。乳がん検診に限っては11月上旬から2月末まで行われる個別検診(指定医療機関で実施)でも受診できる。
また、クーポン券は今月中に対象者に発送され、クーポン券対象者は7月1日から来年1月31日まで間に集団検診、個別検診のどちらででも受診できる。