島の戦争遺跡を紹介/総合博物館
慰霊の日特別展示が開幕
市総合博物館(奥平徳松館長)で16日から、慰霊の日関連特別展示「今に残る戦争遺跡」が開幕した。戦争の記憶を今に伝える戦争遺跡に焦点を当て、島内各地にある地下壕などを写真やパネルを使って説明している。会期は26日までで、18日には関連講座と戦争遺跡見学会も実施される。
昨年に続いての開催となる慰霊の日関連特別展示。今年は島内各地に残る地下壕や機関銃壕、特攻艇秘匿壕などの戦争遺跡22カ所と慰霊碑2カ所を115枚の写真とともに紹介している。展示写真の多くは、同博物館の学芸員らが今回の展示会のために主な戦争遺跡を訪れ現状を確認した際に撮影した。
宮古島に地図上に遺跡の場所を示すことで当時の宮古島での軍隊配置の状況が分かるパネルや、宮古島での戦争年表、軍服やサーベル、召集令状、軍隊手帳なども展示されている。
18日午後1時からは、県立埋蔵文化財センター調査班の山本正昭氏を講師に招いての講座「宮古の戦争遺跡と県内での戦争遺跡活用事例の紹介」(仮題)、同3時からは熱帯植物園内にある海軍第313設営隊の地下壕群などの見学会を開催する。参加希望者は当日直接、博物館へ。見学会参加希望者は懐中電灯持参。
奥平館長は「戦争遺跡は、戦争という出来事を物語る上で重要な存在。今回の企画展を機会に、自分たちの近くに多くの壕などがあることを再認識し、宮古島での沖縄戦について知ることで、平和について考えるきっかけにしてほしい」とした上で、多くの市民に来場を呼び掛けた。
開館時間は午前9時から午後4時30分(入館は午後4時まで)。23日の慰霊の日も開館。問い合わせは博物館(電話73・0567)まで。