「総ぐるみで健全育成を」/青少年深夜はいかい防止市民大会
宣言採択、パレード/中学生2人が意見発表
「青少年の深夜はいかい防止」「未成年者飲酒防止」県民一斉行動市民大会(主催・宮古島市など)が15日、北小学校で開かれ、中学生の代表が意見発表を行ったほか、非行への入り口となっている夜型社会の是正を訴えながら、青少年を守り、健やかな育成を目指して市民総ぐるみで非行防止活動を展開することなどを確認した。大会には中高生や地域住民など約700人が参加。大会後には街頭パレードが行われ、市民に理解と協力を呼び掛けた。
主催者あいさつで宮古島市の下地敏彦市長は「青少年の健全育成には、青少年自らが規律正しい生活を送り、大人がそれをしっかりと支援し見守ることが大切。この大会が広く住民に浸透する大会となり宮古全域が安全で住みよい島になること期待している」と述べた。
大会宣言では、青少年の深夜はいかいをなくし、交通事故、飲酒、喫煙、薬物乱用などの問題行動の防止▽思いやりのある心豊かな青少年を育成し、いじめをなくす▽親子の対話を持ち温もりのある家庭づくりに努める▽深夜はいかいをしている青少年への「愛の一声」運動の展開▽大人はシンデレラタイムを励行し夜型社会の是正を図る-など6項目を宣言した。
仲間佑妃乃さん(北中3年)と名城琴香さん(佐良浜中1年)が意見発表を行い、問題行動を起こした子どもと大人が互いに歩み寄り、話し合いながら理解を深めていくことの大切さや、病気で苦しいときも周囲の人たちの優しさに支えられて元気になった体験談などを発表した。
そのほか、宮古島署の島袋令署長が激励のあいさつを行い、同署管内の少年非行の現状についても報告した。
島袋署長によると、同署管内で昨年1年間に刑法犯で検挙・補導された少年は83人。そのうち窃盗犯が73・5%を占めている。
83人のうち中学生が47人で全体の44・7%。小学生も18人補導されており、非行の低年齢化を懸念している。
また、宮古は不良行為全体に占める飲酒補導の割合が県平均の4・0%よりも高く7・0%となっていることも報告され、大人の節度ある飲酒と親子の対話、規範意識の醸成などが呼び掛けられた。
大会後は、街頭パレードが行われ、参加者らは市民に青少年の非行防止活動に対する理解と協力を呼び掛けた。