地デジ完全移行/アナログ放送に幕
東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県を除く44都道府県で24日正午、テレビ番組のアナログ放送が終了し、地上デジタル放送に完全移行した。1953年に始まったテレビのアナログ放送が58年の歴史に幕を下ろした。宮古地区の相談窓口には、番組を見ることができなくなった視聴者などからの問い合わせが7件あったが、大きな混乱は見られなかった。
総務省やテレビ局は、放送や相談員による呼び掛けなどを通じて地デジ移行の周知を進めてきた。また、アナログの画面では電波を停止するまでの間、地デジ移行を告知してきた。
宮古地区でも市役所平良庁舎に臨時相談コーナーを設けるなどして対応してきた。しかし、アンテナなどの受信設備が地デジに対応していない世帯数が実際にどの程度なのかは正確にはつかめていない。
デジサポ沖縄によると、宮古地区ではアナログ放送が終了した25日の相談件数は地デジの受信方法に関する内容が1件、専用チューナーの支援策についてが6件だった。県全体では同日午後3時までに58件の相談が寄せられたほか、専用チューナーの支援に対しての申請件数は627件だった。
沖縄総合通信事務所などによると「宮古地区では大きな混乱は生じていない」という。
市役所平良庁舎に設置されている臨時相談コーナーの担当者は「思ったより混乱はないが、日曜日のため役所が休みだと思って足を運ばないかも知れない」と話した。
平良にある大型電器店によると「テレビを購入するお客さんはいるが、それほど多くはない。安いテレビの在庫があまりないが混乱というほどではない」と話した。
デジサポ沖縄では、25日午前0時には電波送信も終わることから、相談件数が増えるのではないかと予測。非課税世帯に専用チューナーを無償で貸与する国の支援策や、地デジ機器購入費の一部を助成するなどの県の取り組みなどを挙げ「利用してほしい」と呼び掛けている。
地上デジタル放送に関する問い合わせは、地デ~ジ支援し隊(電話098・951・2700)、デジサポ沖縄(同098・993・1002)