避難経路を地図に記載/宮古島署
ハザードマップ審査会 地域に即した住民誘導へ
宮古島警察署(島袋令署長)のハザードマップ審査会が29日、同署で行われた。各交番、駐在で勤務する署員がそれぞれの担当地域のハザードマップを手作りで作成。避難ルートや標高の高い地域、避難施設などを分かりやすく地図に記載した作品25点が展示され、関係機関の代表が審査を行った結果、西交番の前泊亮警部補が作成した「久松地区(久貝・松原)」のハザードマップが最優秀賞に選ばれた。
最優秀賞のハザードマップは3階以上の建物が写真で紹介されているほか、同地区における標高の高い場所を色分けし、標高の低い久松地区はその場所を目指すよう大きな矢印でわかりやすく避難経路が示されている。
前泊警部補は「自分で高い建物の写真を撮って掲載した。わかりやすいマップになるように心掛けた」と話した。
審査基準は、見た目にわかりやすいか▽避難場所、方向を的確に表現しているか▽配色、イラストなどを工夫し、見る者の目を引くマップになっているか-などについて審査された。
審査会では、同署の署長、副署長、各課の課長のほか気象台、消防、海上保安署県などの代表が審査員として25点の作品を審査した。
同署では最優秀賞の前泊警部補作成のハザードマップを署の統一ハザードマップ形式とし、その作品に準じたハザードマップを各交番、駐在所勤務員で作成して署のハザードマップとして10月ごろまでには完成させる予定。
完成したマップは地域住民への情報発信に活用する。
今回の取り組みは、3月11日の東日本大震災を受け、津波発生時における住民の避難経路および警察官による避難誘導を円滑に行うため、地域で活動を行う警察官が担当地域のハザードマップを自ら作成することで地域の実態に即した内容になることから、同署が独自の取り組みとして実施した。