南静園に学び舎の碑建立/稲沖小中学校
「歴史伝える一助に」
宮古南静園に入所していた子どもたちが、1981年に閉校になるまでの間、園内で学んだ「稲沖小中学校」の記念碑「学び舎の碑」の除幕式が7月30日、宮古南静園で行われた。稲沖小中学校は35年にその前身「八重菱学園」が設立されてから46年間、国の誤ったハンセン病隔離政策で公の教育を受けられなかった子どもたちの「学ぶ場」として園内に設立された。
碑の建立は園内に学びやがあったことを伝えると共に、南静園の歴史やハンセン病隔離政策の過ちを繰り返さないための一助になってほしいのと願いが込められている。
除幕式で「学び舎の碑」建てる会の知念正勝代表は「今では学びやをしのばせる物は何も残っていないが、碑を建立して南静園にも学びやがあったこと、関係者の心のよりどころとして、また園の歴史の一ページとして残すことは意義あることと思う」とあいさつした。南静園の新城日出郎園長は「卒業生や入所者の皆さんには昔をしのぶよすがとして、私たちや後世の人たちには歴史を検証する資料として、大切に保存していきたい」と祝辞を述べた。
このほか南静園入所者自治会の宮里光雄会長と元稲沖校教職員の会世話人の下地昭五郎さんがあいさつ。川上哲也教育長、県立宮古特別支援学校の伊波満校長が祝辞を述べた。