テレビ・チューナー、店頭から姿消す
地デジ移行で 入荷のめど立たず
先月24日の地上デジタル放送完全移行から2週間が経過。アナログ放送終了直前の駆け込み需要なども影響してか宮古の家電量販店、ホームセンターなどから比較的安い地デジ対応テレビやチューナーが店頭から姿を消した。ある店舗では、以前はテレビが陳列された棚に一台もテレビが無くなったままとなっている。各店舗とも「今後も入荷のめどが立っていない」と厳しい現状を説明した。
市内の家電量販店によると、1万円以下のチューナーはアナログ放送終了以前からすでに売り切れ状態となり、その後も入荷していない。
店員によると「チューナーに関しては注文しても入荷時期、個数など全くめどが付かない状態が続いている。テレビも40インチ以上で10万円を超える機種はあるが、32インチ以下の売れ筋で比較的安い商品は在庫もなく、入荷時期もまだまだ先になる」と述べた。
あるホームセンターでは、以前はテレビが陳列されていた棚にテレビが1台も無い状況が先月末から続いている。
店側は「しばらくはこの状態が続くと思う。入荷の予定はあるがあくまで予定で入荷台数などもはっきりとは分からない状況」と説明した。
こうした状況から、地デジ放送を見るための機器を購入したくてもできない人たちのために、総務省沖縄県テレビ受信者支援センター(デジサポ沖縄)では、チューナーの3カ月間無償貸出を実施している。
現在、市役所の平良庁舎で相談コーナーが設置されており、身分が証明できる物を持参すればチューナーを借りることができる。
総務省の支援は本来、市町村民非課税世帯などに簡易な地上デジタル放送対応チューナーを無償給付(1台)などの支援を行っていた。
しかし、地デジの関連商品が品薄状態となっていることから、非課税世帯でなくても地デジを見るための商品が買いたくても購入できない人を対象に無償でチューナーを3カ月間貸し出す取り組みを実施している。