JA上野で汚染腐葉土販売/回収へ、汚染度は基準値以下
【那覇支社】県農林水産部が8月30日に追加発表した放射性セシウム汚染腐葉土を販売した3業者のうち、宜野座商会(本社・糸満市)が卸元となっている汚染腐葉土6袋がJAおきなわ上野支店で販売されていたことが31日、明らかになった。ただ、同腐葉土の汚染度は国基準値の1㌔当たり400ベクレル、毎時3・8マイクロシーベルトを下回っている。県は3業者に対し、販売した汚染腐葉土を早期回収するよう指導しており、同店でも店頭に張り紙をするなどして、購入者に対して返品を呼び掛けている。
宮古での流通が確認された汚染腐葉土は栃木県産「完熟醗酵腐葉土14㍑」で、卸元の宜野座商会を介してラタナポール(与那原町)に販売された。ラタナポールから4月14日にJA平良支店が10袋を購入。5月2日に上野支店が6袋を購入した。平良支店が購入した10袋は販売されずに保管されていたため、購入先へそのまま返品するという。
上野支店が購入した6袋については、既に消費者に販売されており、購入者が特定できないことから同店では商品を返品するよう張り紙で店頭告知している。
県宮古農林水産振興センター農業改良普及課によれば、同腐葉土が既に使用されていた場合、土壌の放射能測定調査などを速やかに本庁に依頼するという。
ベクレルとシーベルト 放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」、放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」という。屋外活動を制限する放射線量の国基準値は(毎時3・8マイクロシーベルト)=年間で20㍉シーベルト以下。また、放射性セシウムの暫定基準値は1㌔当たり400ベクレル。