給食に黒糖ぜんざい/多良間村
県が消費拡大キャンペーン
【多良間】県は多良間村や村教育委員会、村共同調理場、宮古製糖の協力を得て1日、多良間小・中学校の給食に多良間産の黒糖を使った「ぜんざい」を提供し、黒糖の消費拡大をキャンペーンした。子どもたちは「香りが良くておいしい」と太鼓判。村共同調理場では黒糖を積極的に料理に使い「地産地消」を後押ししたい考えだ。
県内で黒糖を生産しているのは多良間、伊平屋、粟国、小浜、西表、波照間、与那国の7島の工場。2010─11年期の産糖量は8339㌧で、このうち多良間は2962㌧と全体の36%を占めた。
県産黒糖は値段が安い外国産に押され、在庫が増え続けた。今年3月の時点では2600㌧の在庫があったが、国や県の支援でこれを解消。今年のキャンペーンは「二度と過剰在庫には陥らない」との強い決意で展開しているという。
今後に向けては▽黒糖の定義明確化▽原料産地表示の義務化─が明るい材料になった。
多良間小学校ランチルームでは、1年生~3年生までの児童が給食を取った。メニューは冷やしそうめん、春巻、黒糖ぜんざい、牛乳と多彩。多良間の黒糖を使ったぜんざいは人気で、知念真菜果さん(3年)は「おいしい。残さずに全部食べた」と笑顔だった。
共同調理場では「ぜんざい」のほかに、「ゼリー」や「サタパンビン」、十五夜の「ダンゴ」などにも使うことにしている。