ドラゴンフルーツ被災地に贈る/砂川さん夫妻
復興願い収穫した125㌔/農業技術支援のお返し
農業を営む平良西仲宗根の砂川光弘さん・ヒメ子さん夫妻が8日、東日本大震災の被災地岩手県に向けて計125㌔のドラゴンフルーツを送った。震災後「何か自分たちにできることはないか」と考え、日ごろの収穫物を送ることを決めたという。「少しでも支えになれれば」と話す砂川さん夫妻。被災地の1日も早い復興を祈り続けている。
今回送ったドラゴンフルーツは、2・5㌔入りの化粧箱で計50箱。7日までに収穫したすべての果実を箱詰めしたという。「ぼくらにはこれぐらいしかできないから」と砂川さん。輸送費も含めてすべて自己負担で岩手県まで送る。
岩手県に送ることを決めたのは、砂川さんが県職員時代に岩手県の職員と交流があったため。沖縄と岩手の両県は農業分野で1993年から10年間技術交流を続けた経緯がある。砂川さんは「岩手の人はみんな沖縄のために何ができるかを真剣に考え、いろいろ支援してくれた」と話し、岩手の職員に感謝を込めた。
岩手県農林水産部普及技術課に、ドラゴンフルーツの贈呈を伝える県宮古農林水産振興センターの仲宗根盛和所長は「これだけの量を送るというのは本当にすごいこと。先方にしっかりと伝えたい」と話し、砂川さんの善意に応えた。
送ったドラゴンフルーツの果実は赤、白、桃色と3色あり、それぞれ独特の食感と甘みがある。砂川さんや仲宗根所長は「岩手の人の多くがドラゴンフルーツという果物を見たことがないはずだが、甘みがある品種なのでおいしく食べられると思う」と話した。