SKY宮古・那覇線が就航
格安運賃で1日10便/4社乗り入れ 利便性向上
格安航空運賃で知られるスカイマーク(SKY、西久保愼一社長)の新路線、宮古-那覇線が15日、定期運航を開始した。同社が沖縄で離島路線を開設するのは初めて。1日10便5往復が運航し最安運賃は片道2800円に設定した。同路線には航空4社が乗り入れる形となり、これまでに各社で運賃の値下げ競争が激化していた。利用者は格安運賃で利便性が高まることを歓迎。観光関係者は観光振興につながると期待を寄せている。
那覇からの初便は161人(提供座席177)が利用した。宮古空港では市や観光協会の職員らが「んみゃーち(ようこそ)宮古島へ」の横断幕を掲げて初就航を歓迎した。
下地敏彦市長は「これまでも離島苦解消の一つとして航空運賃の低減という強い要望があった。それが緩和されることを歓迎したい。便数も増えれば利便性が良くなり、人の交流がしやすくなる。観光にも大きなメリットであり、経済活動にも非常に役に立つ」と期待を寄せた。
那覇からの初便で訪れた神奈川県の大学生、和田謙さん(20)は「3000円を切る値段で飛行機が利用できるのはうれしい。宮古島は海がきれいと聞いているので満喫したい」と話した。
沖縄本島で太陽光発電の仕事をしている津嘉山貞雄さん(50)はメンバー4人と来島した。「エコアイランド宮古島の現状を視察し、今後の仕事に生かしたい。安い運賃は仕事の面で大きなプラスになる」と語った。
沖縄本島で行われる大会に参加する宮高陸上部のメンバーもSKYを利用。引率の上運天誠教諭は「遠征費の捻出で四苦八苦していたが、これからは各種大会に参加できる機会が増える」と述べた。
同社によると、この日、宮古から那覇へ向かう初便は107人が利用した。
同社の小林紘典宮古空港所長代理は「出発に遅れは出たが、ほぼスムーズに運航できた。安全第一の運航を心掛けていく」と話した。
SKYは、インターネットを利用した予約システムや機内サービスの効率的削減などにより、格安運賃を設定し路線を拡大。沖縄方面では東京、神戸、名古屋、福岡への便がある。
宮古-那覇間の路線はこれまで、日本トランスオーシャン航空(JTA)が1日17便、全日本空輸(ANA)10便、琉球エアーコミューター(RAC)2便だったが、今回のSKYの参入で10便増えて片道1日計39便となった。