大地踏みしめ「ヒヤサッサ」/伝統のミャークヅツ始まる
豪快にクイチャー奉納/池間、佐良浜、西原
池間島
池間民族の元島池間島のミャークヅツは初日から大盛況。島内外から集まった真謝、上げ桝、前ぬ屋、前里の各「ムトゥヌウヤ」が水浜広場に集まり、男性も女性も一緒にクイチャーを踊り続けた。
男性は頭にはちまきをまいて青い法被姿で集結。大地を踏みしめ、大きな掛け声とともに豪快な踊りを披露した。元ツカサンマら女性たちは二重の円の内側で優雅に踊った。
今年、数え55歳を迎えた新入生は35人。この日は夜が明ける前に集合し、先輩たちに振る舞う酒や料理を準備した。
水浜広場でクイチャーが始まると、先輩たちの円に加わって大きな声を出しながら踊った。時折笑顔を見せながら伝統のミャークヅツを満喫した。
真謝ムトゥの新入生・親泊繁美さんは「方言だけでする自己紹介はとても緊張したが何とか自分を紹介することができた。みんなとクイチャーを踊ったときは本当に感動した。祭りを大切にしたい」と話した。
池間島のミャークヅツはきょう7日も行われ、さらに多くの人出でにぎわう。
佐良浜池間添・前里添
「ヒヤサッサ」の威勢の良い掛け声と共に伊良部佐良浜のミャークヅツが4日間の日程で始まった。
池間添では数え年47歳が28人、前里添では50歳のミーウヤ(新入生)36人が参加した。
ツカサンマが祈りをささげた後、ミーウヤたちはそれぞれの広場でクイチャーを踊り、無事に過ごしてきたこれまでの日々に感謝すると共にこれからの健康を祈願した。
ミーウヤたちの躍動感あふれる踊りの輪ができると、周りで見ていた人たちも加わり、踊りの輪は次第に大きな円となった。
池間添は「生まり島かなしゃ」と背中に記された緑色のシャツを着用。前里添は背中に「絆」の文字が記された黄色の法被を着てまつりを盛り上げた。
うるま市在住で池間添のミーウヤの1人上地尚さんは「やはりこの島に生まれてミヤークヅツは参加したいという気持ちが強かった。実際に参加してみて神聖な気持ちになった。これからもできるだけ参加していきたい」と述べた。
前里添のミーウヤの1人、仲間早人さんは大阪府在住。「ミャークヅツに参加したことは一生の宝。島の人間はどこにいても必ずミャークヅツには島に戻ってくる。この島に生まれて本当に良かったと感じている」と笑顔で感想を述べた。