平良さんに保健看護功労賞/結核予防に尽力
「医療関係者、同僚に感謝」
【那覇支社】第14回秩父宮妃記念結核予防保健看護功労賞を保健師の平良セツ子さん(60)が受賞した。結核対策への積極的な取り組みが評価された。平良さんは19日、県庁に宮里達也福祉保健部長を訪ね「医療関係者や同僚のみんなが頑張った成果を私が代表して頂いたと思うので感謝したい」と喜びを語った。
今回の受賞者は全国で▽国際協力功労賞1人▽事業功労賞1団体、9人▽保健看護功労賞3人―の計13人、1団体で、県内では平良さんのみだった。
受賞報告を受けた宮里部長は「立派な受賞でわれわれの誇り。長年、保健師勤務を中心に頑張った成果だと思う」とたたえた。
平良さんは1973年、宮古保健所管内の佐良浜駐在保健師を皮切りに15年間結核在宅患者の治療や家族の二次感染予防指導、結核検診の受診率向上のために地区組織を活用し、住民への啓発普及に取り組んだ。
患者管理表を▽患者基本情報▽菌検査▽治療状況▽服薬状況▽接触者情報―など、地区保健師が使いやすい様式に改編し、患者管理の効率化を図った。現在も活用されている。
また、移動するホームレスのDOTS支援や接触者健診、定期健診などを実施し感染拡大防止に貢献した。
功労賞の授賞式は、毎年3月に行われる結核予防全国大会の中で行われるが、今年は福島県での開催が大震災の影響で中止となった。
このため授賞式のみが今月18日に都内のリーガロイヤルホテル東京で行われた。
秩父宮妃記念結核予防功労賞
1995年8月に逝去された秩父宮妃殿下の遺言に基づき、財団法人結核予防会(当時)への遺贈金を原資として、結核予防に大きな功績のあった個人や団体を顕彰し、結核予防の一層の推進を図ることなどを目的に98年に創設された。