管内でツツガムシ病発生/宮古福祉保健所
市民に予防策を呼び掛け
宮古福祉保健所は10日、保健所への届出が必要とされている四類感染症の一つツツガムシ病に感染した患者が同所管内で確認されたことから発生情報を発表。注意喚起をするとともに予防策を講じるよう呼び掛けている。
ツツガムシ病は、山野や畑、草むらなどに入り病原体を保有するツツガムシ(ダニ)に刺され感染する。人から人への感染はない。潜伏期は5~14日で、症状としては38度以上の高熱、リンパ節腫脹、発疹など。日本では北海道を除く全都道府県で患者を確認、ここ数年では毎年300~400人が報告されている。県内では2008年7月、10年6月、今年8月に各1例の報告があり、今回が4例目で、いずれも宮古福祉保健所管内で確認されている。
今回、確認された患者は30歳代の男性で、保健所では山野、雑木林で感染したものと推測している。
男性は10月25日に発熱、頭痛で市販の感冒薬を服用したが改善しなかったことから28日に診療所を受診。30日には頸部リンパ節腫脹が見られ病院救急室を、11月2日には病院外来を受診し発疹と「刺し口」を発見。ツツガムシ病を疑い入院するとともに刺し口検体の検査を県へ依頼。4日にツツガムシ病であることを確認した。現在、男性の症状は回復に向かっているという。
保健所では予防法として、畑や草むらに入るときには▽長袖、長ズボン、手袋などを着用する▽肌の出る部分には防虫スプレーを使用する▽作業中に脱いだ上着やタオル、帽子などを草の上に放置しない▽むやみに地面に寝ころんだり座り込んだりしない-などを呼び掛けている。