入学や出生に祝い金/多良間村
定住と人口増加を促進/ふるさと活性化促進条例
ふるさと活性化定住促進条例は、過疎地域活性化対策として村民の定住と人口増加を促進し、活力ある村勢の発展と福祉の向上に寄与することを目的に1997年に制定された。これまでに3652万円が交付され村民に喜ばれている。
しかし、出生率の低下や、それに伴う入学児童の減少など実際の効果は薄い。村の財政も厳しい状況の中でも続けているのはなぜか? 下地昌明村長は「村が子どもたちの入学や出生、結婚を祝う気持ちを表したい。今のところ、制度を無くすことは考えていない」と話す。
同条例は①入学祝い金(一人1万円)②出生祝い金(第1子、第2子はそれぞれ2万円、第3子以降は3万円)③結婚祝い金(1組5万円)④U・Iターン(定住3年後1世帯5万円)-をそれぞれ支給するもの。
条例制定当時は新築祝い金(新築または購入1住宅につき5万円)もあったが、2007年に廃止された。
入学祝い金の交付状況を見ると97年~2011年までの15年間で267件418万円となっている。
入学祝い金の贈呈は、下地村長が直接、対象者に手渡すのが慣例となっている。保護者には「子どもは家庭の宝であり、村の宝」と大切に育てていくよう呼び掛け。新1年生には「友達をたくさんつくり、楽しい学校生活を送って」と激励の言葉が送られる。
市町村合併前は、城辺など一部の町村でも同様な制度はあったが合併後、しばらくたってすべて廃止された。同条例が残っているのは宮古地区では多良間村のみ。