宮総実が審査員特別賞受賞/食の架け橋賞
ソバ栽培研究を高評価
宮古総合実業高校の環境班(池城ひかり代表)が28日、日本放送協会(NHK)などが主催する日本農業賞・特別部門、第8回食の架け橋賞の審査員特別賞を受賞した。今回の応募数40件うち高校生の受賞は宮総実環境班のみ。審査は去年11月に第1次審査と現地調査が行われ、同12月の最終審査で受賞が決まった。同班代表の池城さん(3年)は「宮古島の食糧自給率の向上と地下水保全のために日本ソバの栽培を後輩たちにつなげていきたい」と抱負を語った。
サトウキビに依存してきた宮古島で畑地に残る硝酸態窒素が地下水汚染の原因として懸念されるなか、それを解決するために窒素を吸収する日本ソバの栽培しした。農業者が日本ソバ生産組合の設立準備を進めており、日本そば店も開店するなど、食と結びつける動きが生まれていることなどが高く評価された。
池城さんは「先輩たちと一緒に取れた賞だと思うのでうれしい。これからはそば粉を使ったパンやケーキなど、加工品も作れることをアピールしていきたい」と喜びと抱負を述べた。
同班の前里和洋顧問は「思いも掛けない大きな受賞に驚いている。宮古島で高校生が取り組んできたことが評価されてうれしい。これを機会に地下水保全と合わせて島の食糧自給率向上などで生徒たちに頑張ってほしい」と述べた。
宮総実環境班は地下水保全と宮古島の食糧自給率向上などを柱に研究活動を続けている。2004年に水のノーベル賞ともいわれるストックホルム青少年水大賞、10年にはコカ・コーラ環境教育賞次世代部門で大賞受賞、11年には日本水大賞未来開拓賞を受賞するなどその実績が評価され多くの賞を受賞している。