きょうジュウルクニツ/カマボコ店も大忙し
一族そろって墓参りへ
きょう旧暦の1月16日(新暦2月7日)は、あの世の正月とされるジュウルクニツ。一大行事を前にした6日、定番食品の紅白カマボコを製造する事業所は大忙しとなった。スーパーは、料理の材料を買い出す客で混雑した。ジュウルクニツは一族がそろって午後から墓参りをする習わし。小、中、高校は午後から授業を休む。市役所の職員は、午前と午後に分けて出勤する。
根間カマボコ店では6日紅、白合わせて約500本を製造した。これは量にすると325㌔で通常の日の4~5倍。職員らは午前2時に出勤し、材料の練り上げや油揚げなどの作業に追われた。忙しさは、きょう午前中まで続く。
根間勝也社長は「おいしくいただけるよう、真心を込めて作っている。先祖を供養しながら、いいジュウルクニツを」と願った。
昨年7月のオープン後、初めてジュウルクニツを迎える下里公設市場では、豚肉の売れ行きが好調だった。精肉・鮮魚店「なかざと」の豚肉の販売量は、いつもの日の約5倍の60㌔。店主は「施設が新しくなり、肉の加工も利用しやすいように工夫しているので若い利用者が増えた」と、新築の効果を強調した。
スーパーでは、紅白カマボコや豚肉、供え用の果物、小菊などが飛ぶように売れた。総菜部門の店員らは「オードブルの注文が殺到している」とうれしい悲鳴を上げていた。
ヤームトゥ(家元)の嫁という女性は、5万円分買った。「5家族から人ぐらい集まる。年に一度のジュウルクニツを楽しみたい」と笑顔だった。
◆ジュウルクニツ 後生の正月といわれる。一族が墓前にそろって先祖を供養する。料理は紅白カマボコや豚肉の煮付け、赤く染めたイカやタコ、タマゴなどが定番。料理を供え、あの世のお金とされる打ち紙を焼き、焼香した後は酒宴となる。