池間大橋が開通20周年/島のさらなる発展願う
池間大橋開通20周年記念祝賀会(主催・同祝賀会実行委員会)が14日、池間島離島振興総合センターで開かれた。開通当時の下地米一元平良市長、下地敏彦宮古島市長、県宮古事務所の黒島師範所長、池間島の住民などが集い、大橋の二十歳を盛大に祝うとともに池間島のさらなる発展を祈念した。
主催者を代表して実行委員長の奥原正美自治会長は「開通当時は祝いの踊りで酔いしれた。今後とも大橋とともに歩み、大橋が富を与えるよう願う」と述べた。
下地元平良市長は「私は、20年前の2月14日にみんなと一緒に渡り初めした。皆さん、池間島の素晴らしさを子々孫々に伝え、宝の島にしてください」と述べ、歴代市長の故真栄城徳松氏らの功績をたたえた。
下地市長は「大橋の開通で池間島や宮古島に大きな恩恵をもたらした。池間島の緊急輸送が可能になり、安心して暮らせるようになった。今後とも大橋を通して発展をすることを祈念する」と祝辞。黒島所長は「池間島には素晴らしい伝統行事のミャークヅツ(宮古節)や池間湿原がある。これからも魅力ある文化や自然を生かして発展するよう期待する」と述べた。
舞台では池間小学校の子どもたちが元気いっぱいに踊りを披露。会場から大きな拍手が送られた。乾杯音頭の合間には、多彩な余興が繰り広げられた。
池間大橋 1992年2月14日に開通した。全長1425㍍。総工費99億円。渡り初め後、新しい時代の幕開けとなり、池間島は車社会となった。住民らは、宮古本島に自由に行き来するようになり、平良の物価の安さを実感した。
92年1月末の人口は923人(男446人、女477人)、世帯数388軒。2012年1月末現在の人口699人(男382人、女317人)、世帯数410軒。20年で人口が224人減、世帯数が22軒増えた。増加したのは本土からの移住者が住居などを新築したのが主な要因。
島の水産経済を支えていたカツオ一本釣り漁業は07年に休止。漁師の高齢化や後継者不足などで新たな活路を模索している。