建物建設工事に入る/新宮古病院
大型クレーン使い急ピッチ
昨年5月に起工式が行われた新宮古病院の建設工事は、先月中旬までに基礎工事が終わり現在、建物建設工事に入っている。工事現場に100人以上、現場事務所に30人が働く。建物、電気、空調、衛生施設の工事は今年11月末までに終わり、屋外の整備を経て、来年5月の開院を予定している。
工事現場には、大きなクレーンが立ち、鉄筋や型枠材をつり上げて、必要な所に降ろしている。アームの最大高さが97㍍、73㍍の高さまで巻き上げる能力を持つ。新病院は6階建てで、最も高い所が33㍍。同クレーンは、余裕をもって建築資材を高所に運べるという。
現在の宮古病院は駐車スペースが狭く、本館と管理棟は築30年以上、新館と精神科病棟も約25年が経過している。新病院は、そうした長年の課題解決や地域医療の充実を目的に建設する。駐車スペースは350台分を確保し、現在の240台より110台分広くする。総事業費は、約68億円。うち建物や電気、空調、衛生施設を合わせた工事費は約58億円を見込む。敷地面積が、2万3040平方㍍。建築面積6183平方㍍、延床面積が受水槽などの付属棟含め2万409平方㍍。建物は、耐震構造の設計になっている。
診療科は20科目で、合計病床数は277床を予定。院内は、低層部(1、2階)が外来・中央診療ブロック、高層部(3階以上)が病棟と、二つの部分から構成される。
1階には外来診察室や放射線検査室、救急などのほか、市夜間診療所も設置される。55の個室を新設。NICU(新生児特定集中治療室)は、現在の8床を10床に増やす。