日照不足、野菜に影響/トウガンなど減産
品薄で高値取引も
昨年月から今年2月上旬にかけた日照不足の影響で、JAが取り扱う冬春期県外出荷野菜の減産が見込まれている。冬期間(12~2月)の日照不足は昨年に続き2年連続。JAおきなわ宮古地区営農振興センター農産部によると、1月に出荷されたトウガンは・3㌧と前年の88・8㌧より24・5㌧(27・5%)減少した。カボチャも果実が小さく、平年と比べ約2割の減産を見込む。一方、1月のJA出荷野菜全体の平均キロ単価は、品薄もあり前年比62円(17%)高の411円と高値だった。
トウガンは昨年月に植えて、同12月から出荷を開始した。JAトウガン専門部会上野支部の砂川博昭支部長によると、出荷標準サイズの3・5~3・7㌔に肥大させる期間は天気が良ければ着果から「20~25日」程度だが1月には30日もかかった。出荷は6月中旬まで続き、平年と比べ2~3割の減産を予想する。
今月の10日からは約1週間、晴れ間が出るなど天気が回復。太陽の光を浴びたトウガンは現在、花をどんどん咲かせている。砂川支部長は「3月からはたぶん、大丈夫だと思う」と生育の回復に期待した。
カボチャの出荷は現在までに、約8割終わった。農家は昨年も今年も日照不足と雨に悩まされた。日照不足は果実の生育を阻害し、雨は、受粉作業に影響した。
JAカボチャ専門部会の川満幸一部会長は、「来期は敷草の設置と、季節風対策をしっかり行いたい。敷草があれば、畑がぬかるんでも、入って受粉作業ができる」と強調した。微量要素の葉面散布普及にも取り組む考えを示した。
今年1月にJAが県外に出荷した野菜5品目の合計数量は110・5㌧で、前年の125・2㌧と比べ・7㌧(11・7%)減った。内訳はカボチャ3・9㌧、ゴーヤー38・6㌧、トウガン64・3㌧、野菜パパイア0・4㌧、インゲン3・4㌧となっている。合計数量の減少は、トウガンの前年比24・5㌧減が要因となった。