「考え方で物事は変わる」/産業カウンセリングフォーラム
心の健康づくりで講演会
産業カウンセリング・フォーラムin宮古島(主催・日本産業カウンセラー協会沖縄支部)が「人生のドラマづくり~こころの筋肉を鍛えよう~」と題して日、市中央公民館で開かれ、同協会の島仲ルミ子副会長が心の健康づくりについて講演した。
現代の日本社会は不透明な時代に入り、人間関係が希薄化するなど、コミュニケーションの欠如による個の孤立化で、ストレスを感じている人が増加している。
島仲さんは「心の健康を保つためにしっかりとしたコミュニケーション力を身に付けるなど心の筋肉を鍛えることが必要。ストレス要因になる出来事に遭遇したときは考え方を変えてみることで、しなやかな心をつくることができる」と述べ「予防に勝る対策なし」と強調した。
過去年以上にわたり、自殺者が全国で3万人を超える状態が続いている現状から島仲さんは「これまでのキャリアの陳腐化や崩壊。ITの発達による人間関係問題などが原因でキャリアショックに遭遇し、不安や絶望にさいなまれるケースが多い」と指摘した。
現代社会には職場での失敗や仕事の質、職場外では家庭の不和や人間関係などストレス要因が多い。
周囲の人たちは「攻撃的な行動に出る。逃避的な行動に出る」などのストレスサインを見逃さない。また、悩みを打ち明けられた人は「共感的に理解し、しっかりと受け止める必要がある」と、島仲さんはコミュニケーションの大切さを説いた。
フォーラムに続いて、シンポジウムが開かれ、市福祉保健部障がい福祉課の来間弘子課長が「市民のこころの健康づくり」、宮古島商工会議所の下地義治会頭が「安全衛生と職場のメンタルヘルス」、川満弘志教育長、産業カウンセラーの古波蔵孝子さんがそれぞれ発表した。