展望台施設が完成/カママ嶺公園
防災備蓄倉庫を併設/高さ9.9㍍ 4月から一般開放
大規模災害に対応する防災用備蓄倉庫を併設したカママ嶺公園の新しい展望台施設が完成した。展望台施設は4月1日から一般開放される。海抜約40㍍にある展望台施設の高さは9・9㍍。見晴らしの良い日には市街地だけでなく、伊良部島なども一望できる。備蓄倉庫には飲食料品など生活必需品を年度内にも搬入する予定。2015年度までの5カ年で計画上必要な物品全てをそろえる。宮古島市で備蓄倉庫が整備されるのは初めて。
新しい展望台建設の事業費は1億1000万円。建物の延べ面積は451平方㍍で、構造は鉄筋コンクリート2階建て。ピラミッド形の建物で1階部分が備蓄倉庫、2階が展望施設。
自然エネルギーを効果的に活用する太陽光発電の外灯も設置。緊急・災害時用に蓄電システムも整えた。
備蓄倉庫は、より安全で安心できる街づくりを目指して併設させた。大規模災害時、市民が当面の衣食住に必要な飲み物や缶詰、スナック菓子、インスタントラーメンのほか、毛布やオムツなどといった生活必需品を順次搬入する。
飲食料品は約2600人が複数回飲食できる分を用意。毛布は500枚程度を想定、その他100点以上に及ぶ生活必需品を5年で完備する計画だ。
市総務課で防災を担当する川満秀海主幹は「(備蓄倉庫の併設によって)災害に強い街づくりが進んでいる」と強調。「今後とも市民の安全、安心を確保するための取り組みを積極的に進めていきたい」などと話し、新たな防災事業の導入にも意欲を示した。
一方で、災害に対する市民一人一人の意識の向上を期待。「防災は市役所だけでは難しく、一人一人の防災意識が大切になる。みんなで防災に取り組めば災害時には助け合いながら行動できる」と話し、万が一の災害に備え、少なくとも3日分の飲食料品を備蓄しておくよう呼び掛けた。