くし型浮き桟橋完成/佐良浜漁港
宮古では漁船専用初
宮古農林水産振興センターが佐良浜漁港で整備を進めていた、くし型浮き桟橋がこのほど完成し、引き続き波除堤工事が急ピッチで進められている。6月から供用開始する予定。宮古で漁船専用のくし型浮き桟橋が整備されたのは、今回が初めて。総事業費は2億7900万円で国9割、県1割負担。
浮き桟橋は、岸壁を背にして11基設置。並列の形が髪を梳かす櫛に似ていることから、くし型浮き桟橋と称される。1基の両側に1隻ずつ係留するため、計22隻が接舷できる。
1基の全長が11㍍、幅1・5㍍。発砲スチロールをウレタン樹脂でコーティングし、表面は人工木材で仕上げた。
くし型浮き桟橋のメリットは▽強風時における漁船の安全な係留▽潮位に関係なく乗船・下船が容易▽作業の効率化・迅速化-など。
現在の漁船は岸壁と船尾にはしごを架けて乗船・下船を行っているが、くし型浮き桟橋を利用した場合は、はしごは不要となり、はしご製作費の支出はなくなる。
伊良部漁協の友利義文組合長は「くし型浮き桟橋は、漁業振興に大きく寄与する。波除堤が完成すると、周辺海域は、これまで以上に静かな海となり、船の安全が向上する」と語り、早期の供用開始に期待を寄せていた。