福嶺中で方言講話
「桃源郷プロジェクト」始まる/下地智さん講師
福嶺中学校(宮国敏弘校長)は総合的な学習の時間を「桃源郷(ユートピア)プロジェクト」と称して18日からスタートさせた。第1回目は、下地智さんを講師に招き「城辺地区の方言」について全校生徒18人が学んだ。1学期間全10回にわたり、地元の有識者を招いて地域の文化や歴史、芸能、産業などを学ぶ。
講師の下地さんは「城辺スマフツ辞典」の編集者の1人で、同校の学校評議員でもある。
講話で下地さんは「宮古方言は日本語に直訳すると味気なく、別の意味になる場合もある。共通語では表現できないのが多い」と述べ、表現が豊かで意味が多様なことが魅力だと語った。
「ありがとうございます」の方言「タンディガータンディ」は、『最後に「プカラスサ(うれしい)」を付けることで本当の意味でのありがとうになる」と解説した。
「『パダー、パダウラマンマ(元気でいらっしゃいますか)』は日常的に使う会話」、「きれいな人は『イイカーギ』、その逆は『ヤナカーギ』。本土の人たちに間違って教えないように」などと冗談を交えて笑わせた。
「笑う顔には手は出せぬ」「晴れない雨はない。治らない病気はない」「棒の先に子は生まれる」などの方言ことわざも紹介した。