子どもの人口9130人/3月末宮古
47年前の3分の1に減少/出生率の低下要因
宮古地区の2012年3月末現在の子ども(15歳未満)の人口は前年同期と比べ横ばいの9130人となった。47年前の1965年に3万人を超えていた子ども人口は減り続け、今では当時の3分の1に減った。国立社会保障・人口問題研究所は、23年後の35年には現在と比べ約4割減の約5500人に減ると推計している。
1965~2010年の数字は国勢調査の数字。11、12年は宮古島市と多良間村の集計値を宮古福祉保健所がまとめた。
1965年と2011年を比べた旧市町村別の子ども人口の減少率は、城辺が最も大きく88・5%。次いで伊良部86・8%、下地77・9%、上野75・4%-と続き、平良は50・6%と比較的小さい。多良間村は77・7%。地区全体では69・7%(2万1082人)となった。
保健所は子ども人口の減少の理由に①若い世代の減少②女性が一生の間に生む子どもの数を表す合計特殊出生率の低下-などを挙げた。
09年の宮古の特殊出生率は2・04。県全体の1・79、全国の1・37を上回ったものの、人口を維持していく上で必要とされる2・08は下回った。
50年前ごろに1世帯に4~5人いた子どもは、今では2、3人に減った。保健所は少子化の背景には、教育費の負担増や、共働き世帯増、核家族化に伴う子育て環境の変化などがあるとみている。
国や自治体は、女性が子どもを生み育てやすい、環境作りのためにさまざまな施策を展開しているが、抜本的な対策までには至っていない。