進ちょく率33%、来年5月開院/新宮古病院
県病院事業局県立病院課は24日、宮古病院や市役所の職員らを対象に、建設中の新宮古病院の現地説明会を開いた。現場では現在、建物や電気、空調、給排水などの工事が急ピッチで進められ、今年4月末の進捗率は33%に達した。工事の完了は今年11月末を予定し、屋外の整備を経て、来年5月の開院を目指している。
現地説明会は、工事の進捗状況や建物の1階に配置される夜間診療や救急、画像診断、検査、外来診察室の場所や広さなどをイメージしてもらおうと実施した。宮古病院から安谷屋正明院長ら11人、市役所から2人の計13人参加した。
工事現場では、アームの最大高97㍍の巨大クレーンが鉄筋や型枠材などをつり上げており、その姿は壮観。県立病院事業局の玉里博則副参事によると、建物工事は現在、4階床のコンクリート打設準備に入った。
1階には、モデル病室もお目見えした。1人部屋と4人部屋の2種類。病室の壁の色や、調度品の配置、医療スタッフの動線検討に役立てる目的で作った。
説明会後、安谷屋院長は「1階の各セクションが、イメージできた。思っていたより広い。工事が進んでいるのを見ると、電子カルテの準備や移転計画づくりに力が入る」と感想を語った。
現在の宮古病院は駐車スペースが狭く、本館と管理棟は築30年以上、新館と精神病棟も約25年経過し老朽化が著しい。新病院は、現在の病院が抱える課題の解決や地域医療の充実を目的に建設する。
駐車スペースは、現在の240台より110台多い350台分を確保した。
総事業費は、約68億円を見込む。鉄筋コンクリート造りの6階建で、最高高さが33㍍。延べ床面積2万409平方㍍。建築面積が6183平方㍍。工事は國場組・古波蔵組・大成土建共同企業体などが請け負っている。
診療科は20科目で、合計病床数は277床(うち個室55床)を予定。NICU(新生児特定集中治療室)は、現在の8床を10床に増やす。院内は低層部(1、2階)の外来・中央診療ブロックと、高層部(3階以上)の病棟に大別する。