社会・全般
2012年7月6日(金)9:00
先史時代の貝斧出土/島尻の長墓遺跡
西九州大学の調査チーム発表
島尻地区の南嶺にある先史時代(2500年前)の長墓遺跡で発掘調査している西九州大学(佐賀県)のマーク・ハドソン教授らの調査チームは5日、「貝塚と見られる発掘場所からシャコガイ製の貝斧1個が出土した。遺跡は貝塚」と発表した。
貝斧の長さが15・5㌢、最大幅4・5㌢。長墓遺跡から出土した貝斧の中では最も形が良いとされる。
今回の調査では、フィリピン国立博物館の考古学専門員が参加。今後長墓遺跡、城辺の浦底遺跡、フィリピンの遺跡から出土した貝斧を比較検討することにしている。
昨年まで調査した発掘現場では、貝斧7個などが出土。加工のために持ち込んだシャコガイの殻や加工途中の貝斧が確認されていた。
発掘調査は6月28日~7月7日まで。ハドソン教授ら12人は、新たに発掘した4カ所で調査を続ける。
ハドソン教授は「今回4カ所を調査したことで、長墓の面積範囲が分かってきた。大きな成果の一つ」と語った。