昔の味、残したい/地域農業振興総合指導事業
友利住民がレシピ作成
県の地域農業振興総合指導事業の一環で、昔から友利地区に伝わる伝統料理の講習会が15日午後、城辺公民館であった。友利地区の婦人が参加し、パパイア料理や黒糖アフなど昔懐かしい味づくりに挑戦した。
伝統料理の保存と継承が狙い。昔から伝わる料理は各地にあるが、作り方は人それぞれで、調味料の分量も大方が目分量で正確なレシピがないという。
このため同事業では、参加婦人らが地域の高齢者に聞き取りをしながら独自のレシピを作成した。今回の料理教室では、このレシピに従って調理を行った。
作った料理は「パパイアと小豆と昆布の煮物」や黒糖サタパンビン、フキャギなど。煮物は昔から御嶽に供え物として出されてきた料理で味付けは煮干しだけというシンプルでヘルシーな料理だ。サタパンビンは卵を使わずに調理し、最近増えている卵アレルギーの人でも安心して食べられるような菓子にこだわった。
婦人らは、手際良く調理しながら古くから引き継がれてきた料理に触れた。それぞれ昔懐かしい味を思い出し、その味を語りながら講習会を楽しんだ。
講習会に参加した友利由美子さん(35)は「分からないことが多いけど、とても楽しい」と話し、地域の先輩から直接習える機会を喜んだ。その上で「昔の料理を見たことはあるけど実際に自分では作ったことがなかった。これからは自分でも作りたい」と話した。