旧盆商品の品薄懸念
台風で船舶入港のめど立たず
「かなり厳しい」「品薄は避けられない」-。今月30日からの旧盆を前に市内の大型スーパー各店から危機感を募らす声が聞かれている。沖縄本島を直撃した台風15号や27日現在も南シナ海にある台風14号が今後、先島諸島に近づくことも予想されている状況で商品を輸送する船舶の入港にめどが立っていない。各店舗とも旧盆で一気需要が上がる今週一週間の商品確保に頭を悩ませており、特に供え物用の果物への影響が大きいと見ている。
すでに市内の大型スーパーの一部では台風15号の影響で一部商品が品切れ、品薄の状況となっている。
琉球海運によると、宮古への貨物船舶の入港は通常火曜、木曜、土曜日の3回。きょう28日はすでに欠航が決定し、30日(木曜日)に入港予定の船舶も福岡県に台風避難していることから、27日現在で運航のめどは立っておらず30日の「迎え日」までに船舶による商品搬入も難しい状況だ。
商品の一部は空輸便での搬入を予定しているが、各店舗とも「空輸便は人が優先され、貨物については制限されると思うので今後、品薄になることは避けられないと思う」と話す。
大型スーパー各店舗によると果物類が最も品薄になるとの見方でこのまま船舶の入港がない場合、一部の店舗では生鮮、鮮魚、精肉なども品薄になると見込んでいる。
ある店舗では「29日ごろから一気に需要が高まると思うがそのころの品ぞろえを今から心配している。空輸便だけでは例年通りの品ぞろえにすることは困難」と説明した。
別の店舗では「台風の影響で全体的に品薄の状況が続いている中でこのまま船舶の入港がないとかなり厳しい。品薄と聞くと買い物客は余分に購入する傾向があるのでみんなに商品が行き渡るようぜひ、必要な分の購入をお願いしたい」と述べた。
また、別の店舗では「事前にある程度の商品は確保していたので現段階では大丈夫だが、これから旧盆までの間に厳しくなり品薄は避けられないと思う」と話した。
旧盆(ストゥガツ)の「ンカイ(迎え)」当たる30日に向け、仏壇のある家庭ではこれから買い物や料理など準備が本格化する。今後見込まれる各種商品の品切れや品薄は、先祖を迎える準備にも大きく影響しそうだ。