ご馳走供え先祖供養/家族で旧盆のンカイ
絆深め、一族の健康願う
旧盆の「迎え日」に当たる30日、ヤームトゥ(本家)などでは後生(あの世)から先祖の霊を迎え仏壇にご馳走を供えて、家族・親戚そろって手を合わせた。先祖の霊を供養する年中行事で、宮古では「ストゥガツ」と呼ぶ。旧盆は3日続き2日目は「ナカビ」、3日目は「ウフイユー」と称し、夜遅くに神様を送る。
平良西仲宗根の友利博さん(70)宅では夕刻、門前で線香をたき神様を迎えた。
仏壇とテーブルには神様のつえとされるサトウキビやリンゴ、ナシ、ミカン、パイナップル、ブドウ、モモ、豚肉の煮付けなど、果物や料理がどっさり。生活が質素だった以前の供え物は、野山で採取するアダンの実やバンシローなどが主だったが、現在は時代を反映し豪華になった。
午後8時ごろには子や孫、妹夫婦やおいやめいら10人余が勢ぞろいした。
全員そろって手を合わせ、家族や親戚のみんなが健康で、良いことが続き、経済的にも豊かになるよう願った。
一同は料理を囲み、ビールで乾杯。会話も弾み、一族の絆を深めた。
友利さんは「家族、親戚が集い、先祖を迎えてお祝いできるのはうれしい。神様には、みんなが幸せになるよう、しっかり導いてほしい」と笑顔で話した。