患者数減で医師負担軽減/内科診療制限から1週間
医師確保はめど立たず/宮古病院
8月23日から内科医師不足のため、内科新患外来診療を休止している宮古病院では、診療制限から1週間が経過した31日現在で大きな混乱はなく、同病院によると新患患者数も診療制限前に比べて減少し少ない人数で対応している内科医師の負担軽減も図られているとしている。同病院では「まだ新任内科医確保のめどが立っていないので、今後も紹介状なし新患制限を行う必要がある。引き続き地域の皆さん、医療機関に協力を求めていきたい」と述べた。
同病院によると、内科の診療制限を行った8月23日の前週(16~22日)の新患患者数は33人。制限後の23日~30日までの新患患者数(紹介状あり)は24人となり、9人減となった。
一方で、再来患者数は制限前の1週間が446人、制限後の1週間が472人で26人増加となっている。
同病院は「外来患者全体で見れば増加しているが新患が減少したことに意味がある。新患の場合、医師は患者の状態を詳しく知る必要があり、1人の患者につき1~2時間の問診が必要となる。新患が減少したことは医師の負担軽減につながっている」と説明した。
同病院の内科医はこれまで、10人体制で診療に当たっていたが6月末から現在までに4人が異動や退職、体調不良による休職などで欠員となった。
今回の診療制限は、その科の医師が減ってくると残った医師にしわ寄せがいって疲弊してしまい、最低限の診療体制を確保することも難しくなることからそうした状況に陥らないため、医師負担の軽減を図ることも目的に実施されている。
同病院の診療体制は、新規の患者(紹介状無し)については、開業医院・病院を受診するようお願いし、当分の間は紹介状のある患者のみ診療▽これまで同病院の内科を受診中の患者はこれまで通り予約日に受診を行う▽救急の患者については、これまで通り同病院の救急室を受診することができる-。
曜日による区分では、月曜と水曜日が予約患者のみの診療。火曜、木曜、金曜日が開業医院・病院からの紹介状のある患者、予約患者のみの診療となっている。