家具の転倒防止防ぐ/西中自治会
地震に備え高齢者宅に
西中自治会自主防災組織(友利盛三郎会長)は7日、一人で住む老人世帯や高齢者世帯を訪れ、タンスなどの家具に転倒防止用の金具を取り付け、地震などの災害に備えた。
同自治会は今年5月に、宮古島市では初となる自主防災組織を立ち上げた。災害発生時には、自治会の相互扶助の精神を発揮しながら救難活動を展開する防災計画も策定するなど、万が一の災害に地域ぐるみで備えている。
出発式が西中公民館であり、友利会長は「集落には一人暮らしの高齢者が多い。市の防災危機管理係とも相談し、地震のときに家具が転倒しないよう防止金具を取り付けることにした」と目的と経緯を説明した。
2011年3月に起きた東日本大震災の被害者のうち、約3~5割が家具の転倒などでけがをしたといわれている。
出発式に参加した市防災危機管理係の川満秀海主幹は「転倒防止金具は有効な減災対策。西中の活動から宮古全体に広がってほしい」と期待した。
最初に転倒防止金具を取り付けてもらった80歳の男性は「娘たちは平良に住んでいて一人暮らしなので、これで安心できる。とてもありがたい」と話した。
この日は11軒に転倒防止金具を取り付けた。西中集落の世帯数は約70世帯で、このうち70歳以上は約60世帯。自治会ではこの60世帯に家具転倒防止金具を順次取り付けていく。