「牛の繁殖経営が夢」
村吉さん実習に励む/県立農大
県立農業大学校の2年生2人が、宮古の先進農家で実習に励んでいる。期間は10月1日から、11月上旬まで。上野新里の指導農業士・渡真利弓子さん宅で研修する村吉星来さん=平良西里出身=は「渡真利さんを見習って、将来は肉用牛を経営したい」と夢を描く。
県立農業大学校の派遣実習は、先進農家の経営研修や、農家生活体験などを狙いに実施している。
祖父の村吉栄さん=下地高千穂=が牛を飼っている関係で、幼いころから牛に興味を持ち高校、大学校と肉用牛専門コースを選択した。
「牛飼いの仕事は、しっかりと育てたら、その分が形(体重など)になって表れるの魅力」と話す。
渡真利さんの経営は、母牛20頭規模。早朝から弓子さん、伊良部都さん親子と3人で作業をこなす。村吉さんは牛舎の掃除や牛の状態の観察などが日課。「牛舎にいると、食欲がないとかちょっとした健康状態の変化でも把握できる。渡真利さんは豊富な知識があり、細かいところまで実践的に教えてもらっている」と感謝する。
渡真利さんは女手一つで牛を飼い、子ども3人を育てた女傑。「男性と女性では、牛に対する視点や愛情の注ぎ方が違う。牛はわが子のように育てなければならないので、繁殖経営は女性に向く。勉強を頑張って、夢を実現してください」と激励する。
宮古では村吉さんのほかに當間夕香さん=読谷村出身=が西原利彰・昌枝夫妻のもとで、ゴーヤーの栽培を研修している。