島野草の料理開発/来間島活性化へ試食会
20品に女性たちの知恵
来間島地域ふるさと活性化推進協議会(大浦邦夫会長)は23日、島に自生する野草や野菜を使った料理の試食会を、島内のペンションで開いた。市の食生活改善推進委員や島の女性たちが考案した20品。住民や来賓、食生活改善推進委員ら約40人が、伝統料理などを堪能した。
同試食会は、国の交付金を活用して実施している「食と地域の交流促進対策事業」の一環。
大浦会長は試食会について「来間島でしか食べられないメニューを考案して、新たなビジネスモデルを創設していく出発点にしたい」と位置付けた。
テーブルには「ぬいずう(おかのり)」や「パパイアとあずきの煮物」、「ニガナの和え物」などの伝統料理から7種類の野菜を入れた「ナナタティイナリ」、「ムツウサの巻き物」、「パルダマゼリー」、「冬瓜の島風シチュー」などのアイデア料理がずらりと並んだ。
市健康増進課の浜元潤子栄養士は「島に自生する野草は、免疫力を高める物質を多く含んでいるので、野草の料理はがんの予防に効果がある」と話した。
「ぬいずう」に舌鼓を打った伊波節子さんは「昔食べたことのある懐かしい料理。香ばしく、とてもおいしい」と絶賛した。
「ムツウサの巻き物」を試食した宮城好子さんは「アイデアがいい。癖が強いかと思ったが、宮古的な香りがする」と太鼓判を押した。
食と地域の交流促進対策事業は、島内に17軒ある空き家の有効活用による島の再生を目的とする。空き家は料理店などに改造することを検討しており、試食会は同所で提供する料理開発を視野に入れた。来年度は、空き家のリフォームを実施する。